つづきの話、中編
2008.06.20
M(ときどき企画人)です。
昨日のつづき、の前に、ちょっとよりみちしますが、
・・・ウィンターカップって、いいですよね。
バスケットボールの祭典、て感じがする。
観戦の楽しさがわかるようになってから、
例によって、自分が楽しいものは子どもにも教えたくなるのが私の性分なので、
途中からはミニバスの子も引き連れて見にいくようになりました。
といってもひとりで大勢は連れていけないので、最初は自分が担当している学年の子だけ。
ある年、こんなことがありました。
午後から行ったものだから、まとまった席が取れなくて、やっと座ったバラバラの席でそれぞれで試合を見て、私も少し離れたところで観戦しててね、
2つめの試合の途中だったかな、
一人の子が、「Mコーチ!」と呼ぶの。
少し後ろの席から、大きな声で。
振り向いて、「どうした?」と聞くとね、
「もう帰りたい!」って(笑)
私としては、まだまだこれから、というときだったんだけど、でもやっぱり、観戦なんて、小学生には早かったのかな、と、仕方がないな、と思って、
「飽きちゃった?」って聞いたらね、
その子、無邪気な顔を私に向けて
「バスケしたくなったー。」
って言うんです。
バスケ、見てたら、自分もやりたくなったって。
近くに座っていたチームメイトと相談したみたいで、今から帰ればまだ遊べる、って、
学校にいって、みんなでバスケすることにした、ってさ。
うわー、と思ってね。
急いで帰りました。
そうだよな、って。そうなっちゃうよな、と
私もうれしくなりながら。
今回のイベント、
試合のあとに、コート開放タイムを設けてあるんですけど、
これ、そのときの感動がベースになっています。
さて、
志村くんの続きに戻りますね。
「ルーズボールの志村」
と
私の胸にインプットされたその人
試合中のプレー以外で、すごく印象深く目に残った姿が2つあります。
2つとも、場所は東京体育館です。
ひとつはウィンターカップ。高校2年生か3年生のときだったと思います。
試合の終了後、荷物置き場でもある観客席通路に戻ってきたとき(なので、まだメインコートになる前の試合ですね)の姿。
たった今戦いを終えてコートを離れて、
チームメイトと一緒に、ひとまとまりになって戻ってきたのに出会ったんですけど、
そのときの、その、身にまとっていた空気です。
思わず息を飲んだのは。
・・・なんていうのかな、
すれ違っただけで足がすくむような、
まるでこの世の果てを覗いてきた人みたいな厭世観を漂わせていました。
普通の高校生じゃないなと思った(笑)
これはただものじゃない、って。
田臥を擁して能代工が優勝を果たした翌年、翌々年には、彼のいる仙台高校がウィンターカップ全国制覇。
ルーズボールって大事だな、と思ったな。
志村が高校を卒業して、数年後。
それまでバスケ観戦といえば、高校か、ひとつ飛び越えてJBLかというあたりの私だったのですが、
あるときふと新聞のスポーツ欄で記事が目にとまり、
なにやら大学バスケの世界ですごいことが起きているって。
慶応義塾大学が、小さな巨人を立役者になんと45年ぶりにリーグ優勝を果たした、と。
そのときまで、大学のバスケ、というものの存在をよく知らなかった私でしたが、
大学のバスケはよく知らなくても、「45年ぶり」というものがどれだけすごいことかくらいは、
ましてその先導を担ったのが、誰あろう、「あの」志村だとは。
志村、大学4年のときです。
心に再燃するものがありました。
ほどなくしてインカレの始まり、
小さな小さな記事で毎日勝ちあがり校をチェック、ついに決勝という日、
その日何か別の大事な用があったのですが、無理やり終わらせて急いで代々木へ、
後半には間に合うかな、って、
その雄姿をひと目見ておこうと思って出かけていって、
やっとのことで体育館へ、
近づくにつれて、何やら異様な人の数と、トラメガのアナウンス、
なんだと思ったら、「入場制限」で中に入れないと。
・・・えー!!
というわけで、あんなにがんばって出かけていったのに、
やむなくUターンだった。
私にとってはそのときが初めてでした。
入場制限で体育館に入れない、なんて。
なんで?
と思ったな。
そんな、
みんなが同じことを考えるなんて。
体育館に入りきれないほどの人が、1つの試合を見に足を運ぶのだ、ということ、
もちろん自分もそうなんだけれど、
それほどのこと
人の心を動かして、その人をバスケットに向かわせる、その原動力というもの
そのことのすごさを思った。
それを、「人」がやってのけるということの強さを。
その翌日には、
朝日新聞の一面、『ひと』という欄に、見つけました。
志村雄彦の名前と、
リーグ優勝に続き、45年ぶりに慶応をインカレ優勝に導いた、という記事です。
・・・もうひとつ続きます。
昨日のつづき、の前に、ちょっとよりみちしますが、
・・・ウィンターカップって、いいですよね。
バスケットボールの祭典、て感じがする。
観戦の楽しさがわかるようになってから、
例によって、自分が楽しいものは子どもにも教えたくなるのが私の性分なので、
途中からはミニバスの子も引き連れて見にいくようになりました。
といってもひとりで大勢は連れていけないので、最初は自分が担当している学年の子だけ。
ある年、こんなことがありました。
午後から行ったものだから、まとまった席が取れなくて、やっと座ったバラバラの席でそれぞれで試合を見て、私も少し離れたところで観戦しててね、
2つめの試合の途中だったかな、
一人の子が、「Mコーチ!」と呼ぶの。
少し後ろの席から、大きな声で。
振り向いて、「どうした?」と聞くとね、
「もう帰りたい!」って(笑)
私としては、まだまだこれから、というときだったんだけど、でもやっぱり、観戦なんて、小学生には早かったのかな、と、仕方がないな、と思って、
「飽きちゃった?」って聞いたらね、
その子、無邪気な顔を私に向けて
「バスケしたくなったー。」
って言うんです。
バスケ、見てたら、自分もやりたくなったって。
近くに座っていたチームメイトと相談したみたいで、今から帰ればまだ遊べる、って、
学校にいって、みんなでバスケすることにした、ってさ。
うわー、と思ってね。
急いで帰りました。
そうだよな、って。そうなっちゃうよな、と
私もうれしくなりながら。
今回のイベント、
試合のあとに、コート開放タイムを設けてあるんですけど、
これ、そのときの感動がベースになっています。
さて、
志村くんの続きに戻りますね。
「ルーズボールの志村」
と
私の胸にインプットされたその人
試合中のプレー以外で、すごく印象深く目に残った姿が2つあります。
2つとも、場所は東京体育館です。
ひとつはウィンターカップ。高校2年生か3年生のときだったと思います。
試合の終了後、荷物置き場でもある観客席通路に戻ってきたとき(なので、まだメインコートになる前の試合ですね)の姿。
たった今戦いを終えてコートを離れて、
チームメイトと一緒に、ひとまとまりになって戻ってきたのに出会ったんですけど、
そのときの、その、身にまとっていた空気です。
思わず息を飲んだのは。
・・・なんていうのかな、
すれ違っただけで足がすくむような、
まるでこの世の果てを覗いてきた人みたいな厭世観を漂わせていました。
普通の高校生じゃないなと思った(笑)
これはただものじゃない、って。
田臥を擁して能代工が優勝を果たした翌年、翌々年には、彼のいる仙台高校がウィンターカップ全国制覇。
ルーズボールって大事だな、と思ったな。
志村が高校を卒業して、数年後。
それまでバスケ観戦といえば、高校か、ひとつ飛び越えてJBLかというあたりの私だったのですが、
あるときふと新聞のスポーツ欄で記事が目にとまり、
なにやら大学バスケの世界ですごいことが起きているって。
慶応義塾大学が、小さな巨人を立役者になんと45年ぶりにリーグ優勝を果たした、と。
そのときまで、大学のバスケ、というものの存在をよく知らなかった私でしたが、
大学のバスケはよく知らなくても、「45年ぶり」というものがどれだけすごいことかくらいは、
ましてその先導を担ったのが、誰あろう、「あの」志村だとは。
志村、大学4年のときです。
心に再燃するものがありました。
ほどなくしてインカレの始まり、
小さな小さな記事で毎日勝ちあがり校をチェック、ついに決勝という日、
その日何か別の大事な用があったのですが、無理やり終わらせて急いで代々木へ、
後半には間に合うかな、って、
その雄姿をひと目見ておこうと思って出かけていって、
やっとのことで体育館へ、
近づくにつれて、何やら異様な人の数と、トラメガのアナウンス、
なんだと思ったら、「入場制限」で中に入れないと。
・・・えー!!
というわけで、あんなにがんばって出かけていったのに、
やむなくUターンだった。
私にとってはそのときが初めてでした。
入場制限で体育館に入れない、なんて。
なんで?
と思ったな。
そんな、
みんなが同じことを考えるなんて。
体育館に入りきれないほどの人が、1つの試合を見に足を運ぶのだ、ということ、
もちろん自分もそうなんだけれど、
それほどのこと
人の心を動かして、その人をバスケットに向かわせる、その原動力というもの
そのことのすごさを思った。
それを、「人」がやってのけるということの強さを。
その翌日には、
朝日新聞の一面、『ひと』という欄に、見つけました。
志村雄彦の名前と、
リーグ優勝に続き、45年ぶりに慶応をインカレ優勝に導いた、という記事です。
・・・もうひとつ続きます。
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