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関東大学リーグ1週目レポート1 慶應のコミュニケーション構築の荒療治

2014.09.09
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慶應のコミュニケーション構築の荒療治

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タイムアウト、慶應の輪の中でもひときわ小さい阪口Hコーチ


序盤のリーグ戦は、前回順位の下位と上位から対戦する組み合わせになっている。
このため、開幕週は、下位のチームにとって試練の場となる。
特に、身体のぶつかりあい、2部とのディフェンスの差を身をもって痛感することになる。

えっ、春のトーナメントでも対戦していると思った人もいるだろう。
いやいや、春のチーム力と秋のリーグ戦を比べたら、まるで別のチームになる。
その差は歴然とするケースが多く、ここで連敗を喫するとずるずるとなかなか勝てないアリ地獄に陥ることになる。
これに打ち克つには強靭なメンタルも必要とされる。

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気迫のリバウンドとディフェンスを見せると、慶應応援席から大きな歓声が上がる

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「相手が強ければ強いほど燃える」ルーキー・トカチョフがコートで起爆剤に。
背番号22は、偶然にも母国・ウクライナ独立22年目と合致する



昨リーグで入替戦で勝ち上がってきた3チームのうち、唯一2連勝と弾みをつけたのが慶應義塾大だ。
3年ぶりの初戦で固くなったのか、明治大を相手に0-8と最悪の出足から逆転勝利を収めた。
続く2戦目は白鴎大のオフェンスを自慢のディフェンスで封じ込めている。


とはいえ、ここまでけっして順風満帆のチーム状態ではなかった。
春の6大学、京王電鉄杯、トーナメント時は、正直お先真っ暗状態にあった。
今年、慶應義塾體育會バスケットボール部は、指導者が交代。
佐々木監督に代わって、これまで慶應義塾高校(その前は慶應ニューヨーク高校)を指導していた阪口裕昭ヘッドコーチが就任した。

阪口Hコーチ自身、慶應義塾3年時に1977年の松江インターハイにキャプテンとして活躍。
以来2009年(大阪IH)には、コーチとして慶應を全国に導いているまさに生え抜きのコーチである。


高校から一転、大学のコーチとしてまず最初に選手たちにアプローチしたのは、
「自分たちで考えろ」と、選手たちを突き放すことから始めた。
昨年までは、コーチの示すベクトルに乗っかってきた感もあっただけに、選手たちの戸惑いは大きかった。
試行錯誤のそんな状態は、京王電鉄杯、トーナメントまで続いた。
前期のビッグイベントの慶早定期戦も劣勢にあると思いきや、これまでが嘘のようなプレイを披露。



そう、この慶早戦まで実はフォーメーションなどの手の内をまったく見せておらず、
この一戦で爆発させるという戦略だったのだ。
大方の予想を裏切る慶應のスパーク。


チームとしての方向性も見えてきた。
ベースとなるのは、慶應伝統のディフェンス。去年のインカレでも、東海大をきりきりまいさせたあのディフェンスが蘇った。
得点源#4伊藤のドライブ、スリー、これまでプレイタイムが少なかった#5吉川がつなぎ、
慶應義塾時代からの阪口コーチの懐刀・#6権田と“3本の矢”が軸となっていた。
これに、シューター#10大元、センター#7黒木、ケガから復活した#13福元ら3年が推進力となり、
ルーキー#22トカチョフ・サワが懸念のリバウンドとハッスルプレイで盛りたてる。



とはいえ、そう簡単にチームのコミュニケーションは構築できない。
そこで、一計を案じた阪口Hコーチは、小さなことだが、実に大胆な提案をした。
「他の大学でそれをやったら、暴動が起きるぞ!」
と、周囲には言われたが、計画は実行された。


コーチ就任時から伊藤キャプテンににこにこと近寄り、こう話を持ちかけた。
「8月1日から夏合宿をやるから、その時だけ、携帯電話(スマホ)をなしにしない?
どうかな?」
「!!!」

伊藤に限らず、いまどきの大学生は暇さえあれば、常にスマホをいじっている時間が長い。
伊藤はあからさまな拒否反応を示した。

それにもめげず、コーチは何度も何度もその提案を繰り返した。
そして、合宿が始まる3日前、主務から正式に
「長野合宿には携帯を持ってこないこと」の通達が部員に流された。
この時、ついに伊藤は観念したと言う。


普段なら3部4部練など、ハードな練習に費やされるのだが、今年は午前2時間、午後2時間と比較的練習時間は短かった。

「練習以外は食事と寝る以外は何もできないんですよ(笑)
あとは、話すことぐらいしかないでしょ。バラバラ感がなくなってきました。
チーム全体の行動が変わったかなと思います。

練習内容も自分たちで考える。学生たちの問題解決能力もともなってきた。
僕がやっているのは、ちょこっと修正するくらいで。
ただ、有名高校から来ていても、基礎練習は驚くほどやっていない。
びっくりしました。スクリーンにどうつくか、とか地道に繰り返しやっています。
それを整えていくと、理解度がすごく速い。
高校生と違って、バスケットに対する理解度が高いんですね。
高校生の感覚でいうと、毎日5倍、10倍のスピードで練習が進んでいきます。
天から与えられたものに関しては、入口をいじれる大学ではない。
ただ、コミュニケーションとか理解力とかバスケットの考え方については
リーグで一番になれると思っているんです」(阪口Hコーチ)


「そんなに携帯依存症ではないんですが(笑)、4日間携帯禁止でした。
本当は、同じ時期にやっていたインターハイの洛南の後輩たちの結果も知りたかった。
気がつくと、ポケットを触っているんですが、そこに携帯はないんです。

携帯をいじっている時間があったら選手同士でコミュニケーションをとっていました。
阪口先生が『チーム作りに一番大切なことは信頼関係だ』とおっしゃっていて、
合宿もきつい練習を重ねてきたんですが、合宿で話しをしたり、ミーティングで
お互いのコミュニケーションが深まりました。
でも、もうゴメンですけどね。
他の大学にもお勧めしたいですね(笑)」
と、伊藤は携帯禁止の荒療治に苦笑いしながらも納得、手応えも感じとっていた。

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最初で最後の慶早戦で勝利。ここからベクトルが上がった

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慶早戦より。4年が主軸となってきた。Bチームが対戦相手の動きを完全コピー、準備にぬかりはない


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白鴎大戦もディフェンスから火がついた


2週目の最初の対戦は、王者・東海大。
ディフェンス自慢同志の対決に注目が集まるはずだ。


清水広美

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